庄和銀座(埼玉県春日部市)

あちこち銀座

昭和銀座?いいえ庄和銀座です。

すごい!の一言です。

なにしろ、さびれまくり。っつかまぁ一応商店街らしさが随所にみられるものの、営業していない店舗も多く、既に閉店してだいぶたつのか一般住宅化している建物も数多いです。それでも一部には店らしきところが残ってますし、街灯には「庄和銀座商店会」と看板が掲げられていますので、間違いなく「銀座商店街」なのです。

通りに高々と掲げられている看板

もんのすごい邪推ですが、これって南桜井駅ができてから、その南口のところから商店街をガン無視して新しい大きな道を作ったんじゃないかしら。まぁ商店街は道が狭いので車がぎょーさん通る道を作るってわけにはいきませんが、その大きな通りと商店街との間にはかなり高低差があり、あまり簡単に商店街に立ち寄れるような感じになってませんから。

道ができて便利になって、寂れちゃったってことかしら?

ブラブラしてみると、メインの通りから枝のような通りがあってアーケードが作ってあったりします。

一目みて、ほぼ壊滅状態であることはすぐわかりますが。しかしこのような枝があったりするってことは、以前はもっとすごい賑わっていたんじゃないかな。

それでも通りの途中にあった町中華の店なんざ、脇にとめてあるスーパーカブが、もういい感じに昭和を感じさせてくれます。比較的新しいマシンのようにもお見受けしました。

これは片付式のマルシンですよね?なんか実物は久しぶりに見た気がする。

ウー〇ーイーツなんてぇ腑抜けたもんじゃありません。店がコイツに岡持ちのっけて直接出前ですよ。出前ってのはそうこなくっちゃ。シャレたロードバイクなんか乗ってないで、カブに乗れ!

で、この先ぷらぷらと駅方面に歩いても大した店はありません。時々、かろうじて生き残っている服屋さんとか、やってるかやってないのかよくわからないお豆腐やさんとかが一応ありますが。

どこにあるの?

埼玉県春日部市にあります。春日部駅から東武アーバンパークラインという路線で二つ目の駅である南桜井駅で下車、南側へ降ります。これはたぶん間違えることが無いと思いますが、スーパーとかディスカウントショップのあるのとは反対側の、寂れているほうです。

大きな道、なだらかな下り坂をまっすぐ歩いて、しばらくすると信号交差点があります。その手前のショボい交差点を左折すると、左手にすぐ商店街が見えてきます。みどりスーパーの駐車場が見えたらそこです。

しかし全国的に名をはせた店がある!

私がここに来たのは実は銀座商店街が目的ではなく、みどりスーパーでして。

みどりスーパーというのは、この地域に根差した超弩級ローカルスーパーです。商店街の南の端に位置し、ほとんど唯一と言っていいような駐車場を有するこの商店街の雄。八百屋の延長のようなその佇まいは、日本におけるスーパーという商店形態の最初期を思わせるものがあります。

コレですよコレ。わたし的に、どこか旅行に行ったとして立ち寄ってみたい地元密着型どローカルスーパー。しかし最近は、やはりどこへ行っても大手がグイグイきてますので、こうした地元スーパーがヤられちゃってるってことが多いんですよね。

でも、それだけで超有名になったわけじゃありません。

こちらのお店では、あの翔んで埼玉に寄せたオリジナル商品がメッチャウケているのです。その尖鋭性というか割り切りというか自虐というか、発想力に脱帽。ネットでウケてますから既にみた人は大勢いるかも…とは思いつつも、もったいぶって見せちゃいます。それでは、どうぞ!

その名もそこらへんの草天丼

映画の名台詞、「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」をそのまま弁当のタイトルにしてしまいました!この発想力、たまらん!埼玉県人の底力を見た!

そしてその横には…

なんじゃそら。

どーもたこ焼きとかがのっかった天丼??それは無茶なんじゃないか?

そして何気に隣にあるチョコボールとチョコバットがのっかったようなパンはオータニパンとか言って、そか、ボールとバットの二刀流がのっかってのオータニか!もうなんでもええねんな!

そして翔んで埼玉はご存じのとおり続編が作られておりまして、実はまだ見てないんですがどうも滋賀県を思いっきりディスっているらしく、埼玉としては滋賀県と同盟するんぢゃ!ってなもんで滋賀県のソウルフードであるつるやパンサラダパンが陳列されておりました。たくあんの刻んだ奴をマヨネーズで和えたタルタルソースのよーなものをコッペパンに挟んだもので、ずいぶん前から知ってはいたものの食う機会が無かった代物。

まさか単身赴任による東京島流しにあって埼玉県をブラつきソレにお目にかかるとは!縁とはまさに奇なるもの哉。

ほんでもってその横、たたみかけるかの如く草グルメが並びます。そこらへんの草コロッケだそうで。ちなみにこれ食したところ、普通においしいコロッケでした。緑色なのかと思った。

こちら、奥にあるのはそこらへんの草おかき

手前に並んでいるオニギリも前衛的すぎてなんだかもう…ちなみにこのタラコは店員さんと他のお客さんの会話を聞くところによるとハートマークだそうです。もう発想力が凄すぎますって。あたしゃタラコクチビルかと思いましたよ。

滋賀県って飛び出し坊やの発祥の地だって知ってました?この飛び出し坊やを飾っているのは、そーゆー意味のようです。前衛的な人形もイイ味出してますよねぇ。

またぞろそこにならぶスイーツ系のパンももう滅茶苦茶。神殿風ってのは、このあたりにあるという地下遊水地を模したものらしいです。お団子ののっかったクリームパンに至ってはなんだかよくわかりません。

ちなみにお団子パンを買って食しましたが、串が邪魔っけなことこの上なかったです。でもいいんです、面白いから。

で、春日部市のことですから、当然くれよんしんちゃんにも寄せてまして、プリケツプリンパンなるこれまた尖鋭的なスイーツ系パンがございます。このパン、ぷりぷりした良いケツの下にはアンコが入ってまして、ちょっと微妙だったりするんですが、食うてみるとクリームとプリンとアンコがそれぞれ別々に味わうことになってしまい、あまり意味ある組み合わせにはなってないところがまたたまらん。

こんな商品を出すのは、全国チェーンのスーパーには無理でしょうね。どうせ商標がどーのこーのとか面倒くさいことを問題視しちゃうんですよ。どローカルだからこそ、地方の零細企業だからこそできる強気で繊細で面白い、間違いなくオリジナルな商品。

どうもこの草グルメは春日部市とその周辺においてウケたらしく、あちこちで登場しているようです。

庄和銀座商店街は、このみどりスーパーを訪問するためだけに来る価値のある商店街と言えます。

 

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